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続・夫婦財産契約

① 前回ご紹介したように外国においては,婚姻中の様々な夫婦関係について事前に約束しておく結婚契約というものがあります。その内容は,10年間婚姻関係が続いたら一方が他方に金銭を支払うというオプション契約のような取り決めさえできるようです。

② 日本でも,婚姻中の財産関係について事前に夫婦財産契約を締結することができます。その内容は,婚姻費用の分担のあり方,日常家事債務,婚姻財産の帰属などであります。公序良俗と強行規定に反しない限り,どのような定めをするのかは自由です。ただし,日本においては,財産についての取り決めのみができるかのように読めます。民法第755条が「夫婦が…その財産について別段の契約」と規定されているためです。

③ そこで,日本においても外国の結婚契約にならい,一方が他方に一定の行為義務を課すことはできないか,考えてみましょう。まず,一定の行為をすることに対価が発生する一種のサービス(役務)提供契約を締結しておきます。そして,上記サービス提供契約を元に発生した債権の執行方法については間接強制の方法による旨の夫婦財産契約を締結しておくという方法です。間接強制とは,債務者が債務を履行しないときに,一定額の課金をすることによって,債務の履行を促す制度であります。この夫婦財産契約を登記しておけば,夫婦以外の第三者にも対抗することができるのでしょうか?(民法756条)。

④ このように考えますと外国の結婚契約のような財産関係以外について夫婦財産契約をお願いすることが,今の日本の風土ではなじまないように感じますね。 ただし,夫婦の一方が開業医や社長,スポーツ選手,芸能人といった,特殊な能力を生かして高収入を得ている場合は,婚姻費用が余りにも高額化することを防いだり,財産分与で半額分与しなければならなくなることを防ぐため,予め夫婦財産契約を締結しておくべきだと言えます。ダルビッシュさんと沙栄子さんも作っておけば良かったかも知れませんね。 なかなか直接言うことが難しい場合には,将来泥沼離婚にならぬ為に弁護士に夫婦財産契約について相談するのも新しい夫婦の形かもしれません。

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